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【書評】三体 1巻までを読んだ感想【レビュー】

レビュー
ハギーワギー
ハギーワギー

全世界累計発行部数は2900万部だって。

すごいわね。

ミニワギー(黄)
ミニワギー(黄)

読んでみたら今時硬派なSFで面白かった

管理人
管理人

ネタバレを出来るだけしないように

感想を書いておりますので

どうぞよろしくお願いします!

この本を知ったきっかけ

本ブログをご覧いただきありがとうございます。

萩尾望都氏の描く漫画が好きで色々読んでいたところ、

光瀬龍氏原作、萩尾氏がコミカライズした作品、
百億の昼と千億の夜 完全版
の巻末インタビューにて、
萩尾氏が読んだ最近の作品で面白かった作品として
三体が挙げられていました。

三体のタイトルと中国の方が書いたSFだというのだけは知っていたのですが、
はえーあの萩尾先生が面白いという作品なんだ
ちょっと見てみようかしら

というのがきっかけで読んでみたら、冒頭から引き付けられる怒涛の展開で面白い!

なぜ三体Ⅰは面白いと思ったのか

現実への問題提起としてのSF

個人的にSFが面白いと思うところは、
現実世界への問題提起にあると思います。

アーサー C.クラークの幼年期の終わりであれば、
終わらない冷戦への問題提起
(この作品は初代機動戦士ガンダムのニュータイプ理論に影響を与えました)、

ちょっとマイナーになりますが、ロジャー ゼラズニイの光の王だと
ヒンドゥー教の階級社会への問題提起が含まれています。

逆にこういった問題提起が無い作品は、
大いにマスコミで宣伝されている間の連載期間中は
仲間同士内やXでのコミュニケーションツールにはなるかもしれませんが、
宣伝タイムが終わるとはい次のコンテンツってなる、
記憶にも後世にも残らない作品になってしまうと思います。

逆に言えば、例として挙げると、
初代マクロスは、戦争と平和というわかりやすい
共感できる現実へのメッセージが打ち出されているからこそ、
何十年後に見ても古臭いと思うことはなく、
素直に名作だなと思えるのではないかと思います。

そういう意味では、三体Ⅰはよく中国で発刊できたなって思うほど、
めちゃくちゃ中国の黒歴史や現状について問題提起をしていると思います(笑)

例えば、中盤でVRゲームとしての三体というのが出てくるのですが、
中国警察は三体というゲームを監視しています🥽👀
現実でも中国警察はゲームの内容を逐一監視しており、
例として、ゲーム内でちょっとエッチな水着スキン等を発売したりすると
すぐに差し留めを食らったりと、ガチの監視をしています。

日本やアメリカが舞台のフィクション作品で同じような描写をしたら、
なんでこんなのに税金投入してんのってツッコミが湧いてしまいますよね(笑)

ちょっと話がそれますが、
具体的に個人的に疑問だと思った日本の警察描写と言えば、
流行り神や時効警察といった作品で、
前者ではやれこの事件はオカルトかもしれないしぃ、
そうじゃないかもしれないしぃで人員や場所、時間を割いたり
(主人公である警察官がオカルト事件の最後にどんなアホアホ民間企業でも
バチクソ怒られそうなふわふわ調書書くのはもはやギャグとしか思えない……)、

後者は単純に視聴者の溜飲を下げるために時効の事件を調査したり……というのがありました。
いきなり超個人的な意見ですみません。閑話休題。

日本の警察はこんな曖昧模糊な問題で税金を使いこまねえ!
と思ってしまうのですが、

三体はその辺の問題を上手く扱って、しかも現実への問題提起につなげていて巧だなと思いました。
ゲーム監視のシーンや対テロに関するシーンが、
わあ中国だぁってなって非常に面白かったです。

ただ、やはり作者側もどれくらい問題提起に踏み込むかを苦労されたようで、
英語版や日本語版だと文革での痛々しいリンチシーンから始まるのですが、
中国版だとそれだと政治的に問題があったのか平穏そうな会議シーンから始まります💦

後述する残念な点にも書きますが、中国制作のドラマ版も、この中国版の編集を基に作っている
ようなので、正直ドラマよりも小説版の方が面白いと思いました

管理人
管理人

それでもこれよく出版出来たなぁと思うような
問題提起描写が多いです

硬派SFとしても魅力的

三体はSF(すこしふしぎ)ではなく、SF(サイエンス・フィクション)です

文系な私が読むと、科学描写はおお~と思うだけで、
何がおかしいかツッコミが出来ないくらい良く出来ています

ハギーワギー
ハギーワギー

1点ツッコミがあるのは……
農薬除去のために野菜を水でつけ置きしているシーンだな

農薬は大雨でも取れないように設計されているから意味ないぞ

ミニワギー(黄)
ミニワギー(黄)

揚げ足取りやんけ

すこしふしぎ系SFとサイエンスフィクションの違いは👆の動画が分かりやすいです

私もかぐや姫が最初のSFだと思っていたので、この解説は目から鱗でした🤯

ハギーワギー
ハギーワギー

三体は知識があればここが科学的に

ちょっとおかしいぜと言えるタイプの作品だ

ミニワギー(赤)
ミニワギー(赤)

そんな知識は……ないです

ちょっと残念だったところ

ドラマ版(中国制作版)は期待外れかも

WOWOW無料放送で流れていた1話を原作未読の夫と見たら、
かなりつまらなそうにしていました……。
それもそのはず、中国制作のドラマ版の第一話はおそらく中国版の小説の展開を基にしているので、
いきなりだらだらした会議から始まります😴

ハギーワギー
ハギーワギー

わーい、あたい会議シーンだあいすき……

しかも展開も超遅く🦥、原作既読済みならこのキャラの紹介しつこくいる???
と思うシーンばかり……。しかもせめて主人公であるワンを苦しめる例のアレを
クリフハンガーにするのかと思ったら、クリフハンガー特に無しで平穏に終わり、
はい続き見てね……、ってかなりひどい始まり方です💦

WOWOW契約をしていないので1話しか見ていないのですが、
もし無料放送第1話だけを見て、三体って話題作だけどつまらいな~と
思う方がいたら、原作の冒頭は全く違う展開なので、是非原作を読んでください😢

英語/日本語版だとわかりやすくSAVE THE CAT構成(読者が理解しやすいストーリー構成)
になっているのですが(冒頭から目を引く劇的な始まり方をします)、
中国版の構成だと最初の展開が遅いんですよね🐌

キャンディキャット
キャンディキャット

全裸監督みたいなテンポの良さを期待すると

かなりきついよ……

主人公の汪淼(ワン・ミャオ)は流され系主人公過ぎる?

三体Ⅰだけ読んだ感想だと、
主人公の汪(ワン)君、なんか流されているだけな感じがしました。

言うならば、ダンバインの主人公、ショウ・ザマみたいだなと思いました。
ショウ・ザマは私は嫌いな主人公ではないのですが、
作者の富野監督曰く、自発性がない流されてばっかのつまんないやつになってしまった
と言っているのをどこかで見た気がしますが、
まさに三体Ⅰの主人公、ワンも何か流されているだけの男って気がします(笑)
あと、ワンの奥さんと子供の出番はどこ……ここ……?

そして、その逆に主人公の活躍食いまくっているやつがいます。

史強です。多分みんな大好き大史ちゃん。
日本人からしたら、葉 文潔イエ・ウェンジエ汪淼ワン・ミャオより親しみやすい漢字なのもポイント高くて
読めば皆さんの人気投票1位が史強になるはず……。

ハギーワギー
ハギーワギー

ワン君は三体Ⅱ以降で良い意味で印象変わるといいな

ちなみに余談ですが、書籍版だと冒頭に人物紹介が書いてありますが、
三体Ⅰは400ページ越えの大ボリュームにも関わらず、
読了するとなんかメインシナリオで活躍しているキャラって数人だったな……
って感想になるので、人物紹介で身構えなくても大丈夫です

キシーミシー
キシーミシー

名作って振り返ってみると
数人でシナリオ回していることが多いよね

ミニワギー(黄)
ミニワギー(黄)

横山光輝の三国志より読みやすいと思った
横山光輝の史記がいけたらいけるよ

ハギーワギー
ハギーワギー

横山三国志は一本道のお話で大量の登場人物が出てくるので
頭がパンクしちゃうのだ……

おわりに

三体Ⅰまでを読んだ感想を書いてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました!

管理人
管理人

三体Ⅱ以降も読了しだい感想を上げたいです!

コメント

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